生き方を科学する

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第16回 経済的な平等は成り立たない?(人類階層:法律、歴史)

コト「経済的に平等な社会は存在するの?」
博士「共産主義社会主義はそういう考え方だね」

 

コト「共産主義はどういうものなの?」
博士「財産が個人の所有でなくみんなの共有にする体制だよ」

 

コト「じゃあ、社会主義は?」
博士「財産は国の所有でみんなが同じ収入になるように国家が調整する体制だよ」

 

コト「共産主義社会主義はどこが違うの?」
博士「社会主義共産主義の前段階だと言われているよ。共産主義は理想であって国家としてはまだ実現されていないんだ」

 

コト「社会主義みたいにみんなが同じ収入になるなんてことが可能なの?」
博士「一旦、国が富を預かり、その後に再分配するんだよ」

 

コト「なんかよさそう」
博士「歴史的には社会主義は失敗しているね」

 

コト「それはなぜ?」
博士「頑張っても頑張らなかったとしても給料が同じだったら誰も真面目に働かないでしょう

 

コト「たしかにね」
博士「産業を発展させるためのモチベーションが国全体から奪われるんだよ」

 

コト「そうするとどうなるの?」
博士「産業の発達が他の国よりも遅れるから、他の国と比べると産業が衰退しているようにみえるよ」

 

コト「だから歴史的に失敗したの?」
博士「もう一つ原因はあるよ」

 

コト「何?」
博士「社会主義国家では多くの場合に独裁者が誕生するんだ」

 

コト「そうすると何が問題なの?」
博士「独裁者とその周囲が富をくすねるんだ

 

コト「そうなの?」
博士「そうすると国民に再分配される富はもっと減る」

 

コト「それは失敗するね」
博士「成功するはずがないね」

 

コト「うん」
博士「そもそも社会主義と独裁者の組み合わせ自体が矛盾しているんだよ」

 

コト「そうだね」
博士「一部の権力者達が富を独占し、一般市民が等しく貧しくなる。共産主義者達が批判していた構図ができあがるんだよ」