生き方を科学する

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第18回 経済的に不平等な社会は問題なの?(人類階層:歴史)

コト「経済的に不平等な社会だと何か問題があるの?」
博士「歴史的上、革命が起こることがあったんだよ」

 

コト「革命って何?」
博士「一般市民が国王などの支配者層を打ち倒すことだよ

 

コト「大きな格差があると革命が起こるの?
博士「歴史的には、重税飢饉、これらが重なると市民革命が起こることがある」

 

コト「そうなの?」
博士「フランス革命は、度重なる戦争で財政がひっ迫している状況でフランス王がさらに税を課そうとして議会を開いたところから始まっているんだよ」

 

コト「そうなんだ」
博士「聖職者と貴族に税金を課すかどうかで、聖職者と貴族と、一般市民との間で対立が生まれたんだよ」

 

コト「そうなんだね」
博士「小麦が不作だったのに重税を課されている国民は生きるのが大変だったんだろうね」

 

コト「うん」
博士「食糧が無いのに重税を課されると、一般市民は飢え死にすることになるだろう。その場合には市民革命が起こりえるんだよ」

 

コト「前に、貢献に対する報酬が無いと社会は発展しないって言ったよね?」
博士「そうだね。結果を出した人がより大きな報酬を得るシステムが社会全体を発展させ、国家を富ませるんだよ

 

コト「その代わりに格差が生まれるんでしょ?」
博士「そうだね」

 

コト「格差を推奨しているように聞こえるんだけど」
博士「原理的に格差が生じることはしょうがないことなんだ。結果が平等になることはないんだから

 

コト「うん」
博士「格差が生じることが悪いんじゃない。貧困層が餓死するほど生活が困窮することが問題なんだよ

 

コト「そうなんだ」
博士「現代の国家の多くは、税金と社会保障で格差をなだらかにしているんだ」

 

コト「餓死する人がいなければ格差があってもいいということなの?」
博士「うん。頑張って産業の発達に寄与した人が報酬を得つつ貧困層が飢えないという二つの条件を満たすことが大事なんだよ」