コト「東京電力が放射性物質を含む水を海洋放出しているけど大丈夫なの?」
博士「じゃあ、放射性物質が人体に与える影響について説明しよう」
コト「放射性物質は人体にどんな影響を与えるの?」
博士「放射性物質は、α線(Heの原子核)、β線(電子)、γ線(光)といった放射線を出すんだ」
コト「うん。放射線が身体に悪影響を及ぼすの?」
博士「放射線は生物のDNAにダメージを与えるんだよ」
コト「そうなんだ」
博士「DNAは二重らせん構造を持っている。柔らかいはしごがらせん状にねじられているところを想像して」
コト「うん」
博士「それがDNAの構造なんだけど、放射線はその横木(足場)に相当するところをペリペリと剝がすんだよ」
コト「なんか怖い」
博士「電離作用っていうんだ」
コト「DNAが壊れていっちゃうの?」
博士「でもDNAには修復機能があるんだよ」
コト「そうなの?」
博士「アデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とシトシン(C)、がそれぞれ対になっているから、一旦は剝がれても元に戻るんだよ」
コト「じゃあ、放射線は怖くないの?」
博士「人体の回復力より少ない量の放射線を浴びたときにはDNAはすぐに修復するよ」
コト「じゃあ、放射線が多いときは?」
博士「DNAの修復が間に合わずに人体はダメージを受ける」
コト「それはどんなとき?」
博士「原爆や水爆なんかの核兵器による攻撃を受けたときだね」
コト「それは怖いよ」
博士「アニメで再生能力が高い敵に対して、再生するより速くダメージを与えて倒したりするでしょ?」
コト「うん。イメージしやすいよ」
博士「逆に言うと、少ない放射線に対して人体は耐性をもっているんだよ」