生き方を科学する

物理の専門家が科学と哲学を融合します

第7回 「存在する」とは生物界においてどういうこと?(生命階層:生物学、化学)

コト「生物は存在するって言えるの?」
博士「生きていても死んでいても物体としては存在する」

 

コト「生きている生物と死んでいる生物は同じってこと?」
博士「さすがに違うね」

 

コト「じゃあ、何が違うの?」
博士「生きている生物は外界からエネルギーを取り入れている」

 

コト「エネルギー?」
博士「コトちゃんはご飯を食べるよね」

 

コト「うん」
博士「動物は食べたものから動くためのエネルギーを取り出しているんだよ」

 

コト「そうなんだあ」
博士「動物は食べたものを消化して例えば糖に変える。糖は血液によって体内に循環され、細胞で分解される。この分解によって細胞はエネルギーを得るんだよ」

 

コト「そうなのね」
博士「これが呼吸のメカニズムなんだ。体内の化学反応により細胞はエネルギーを得ることができるんだよ」

 

コト「うん」
博士「化学反応は電子やイオンを受け渡す電磁相互作用の一種なんだよ」

 

コト「じゃあ、植物は?」
博士「植物は呼吸もするし光合成もする」

 

コト「光合成って何?」
博士「太陽光のエネルギーを化学エネルギーに変えて有機化合物を合成することだよ」

 

コト「有機化合物?」
博士「例えば、糖だよ。多段階の化学反応を経て糖が生成されるんだよ」

 

コト「やっぱり糖なんだ?」
博士「糖はエネルギー源だね」

 

コト「エネルギー凄い」
博士「動物も植物も外界からエネルギーを取り入れて生命を維持しているんだよ

 

コト「結局、生物は物体としては存在しているのは間違いないのね」
博士「そして、エネルギーを外界から取り入れている、つまり外界から影響を受けているという意味でも存在しているんだよ