第6回 「存在する」とは物理的にどういうこと?(物質階層:物理学)
コト「あーあー」
博士「どうしたの?」
コト「大好きなチョコレート、もう食べ終わっちゃった」
博士「そりゃ、食べてしまえばなくなるでしょ」
コト「なんとかして取り戻せないかな」
博士「無理でしょう。もう存在しないんだから」
コト「存在するってどういうこと?」
博士「存在することとは、相互作用を及ぼすことができることをいうんだ」
コト「相互作用?」
博士「自然界に働く力は4つある。どれも相互作用として働くんだ」
コト「4つもあるの?」
博士「強い相互作用、弱い相互作用、電磁相互作用、重力の4つなんだよ」
コト「重力だけ分かるよ」
博士「物体は相互作用を介して存在していることを確認することができる」
コト「相互作用しない物体はないの?」
博士「仮に相互作用しない物体があったとしても、その存在を知る術はない」
コト「じゃあ、いないのと一緒ってこと?」
博士「相互作用しない物体は存在しないか、仮に存在したとしても実験で確認することはできないんだ」
コト「難しいよ」
博士「相互作用しないということは、存在しないのと変わりないってことは言えるかもしれない」
コト「そうなんだね」
博士「相互作用するからこそ物体は存在すると証明できるんだ」
コト「手でその辺にある石を押したら動くのは相互作用の結果なの?」
博士「そうだね。手の電子と石の電子が電磁相互作用で反発しあっているんだよ」
コト「ふーん」
博士「物体が接触して働く力は電磁相互作用からきているんだよ」
コト「そうなんだ」
博士「圧力も気体分子が衝突することで発生する力だから電磁相互作用からきているんだよ」