コト「進化って何?」
博士「コロナウイルスのようにRNA(リボ核酸)を持つウイルスで説明しよう」
コト「うん」
博士「ウイルスはRNAをコピーすることにより増えるんだ」
コト「聞いたことある」
博士「コピーは完全じゃなくて小さい確率でミスをする」
コト「うん」
博士「そのコピーミスの蓄積がウイルスの変異になるんだ。変異が失敗することもあれば成功することもある」
コト「変異が失敗するとどうなるの?」
博士「そのウイルス自体が生存に必要な機能を失ったり環境に適応できなくなったりする。つまりは生存できない」
コト「変異が成功するとどうなるの?」
博士「RNAが変化した新しいウイルスが誕生する。変異株と呼ばれているね」
コト「ウイルスの種類が増えていくっていうこと?」
博士「そういうことだね」
コト「どんどん増えていくのね」
博士「複数の種類のウイルスが存在すると滅びにくいんだよ」
コト「そうなの?」
博士「ワクチンによって初期型のウイルスが生存できなくなっても変異株のウイルスが生存できることがある」
コト「そうなんだ」
博士「変異株のウイルスがワクチンを含む環境に適応すればその変異株のウイルスは生存する」
コト「変化することで環境に適応したウイルスが生き残るのね」
博士「こうして生物は進化するんだ」
コト「スゴイ」
博士「ウイルスには一本鎖のRNAをもつものと、二本鎖のDNA(デオキシリボ核酸)をもつものがあるんだよ」
コト「どっちがいいの?」
博士「RNAをもつ生物は進化しやすい。その代わり変化により生存できなくなる可能性も高いんだよ」
コト「そうなんだ」
博士「DNAをもつ生物は安定して生き残りやすい。DNAには修復機能があるからコピーミスによるリスクが抑えられているんだ」